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お知らせ2026.06.26

第34回環境化学討論会にて発表しました

令和8年6月23日~26日に長崎出島メッセで開催された第34回環境化学討論会に、本学大学院博士課程/須藤百香さんと修士課程/前原奏太さん(理工学研究科システム理工学専攻)が発表を行いました。  


★須藤百香さんのコメント

発表タイトルは、「Orbitrap型質量分析計を用いたPFOAおよびPFOSの炭素安定同位体比分析法の確立」です。


本研究では、Orbitrap型質量分析計を用いることで、従来の同位体比質量分析計(IRMS)では適用が困難であったPFOAおよびPFOSについて、高精度な炭素安定同位体比の測定が可能であることを示しました。また、PFOA試薬は炭素安定同位体比に基づいて2つのグループに分類でき、その違いが製造方法または原料に由来する可能性が示唆されました。さらに、河川水スパイク試験により、マトリックスを含む実環境試料への適用可能性を世界で初めて示しました。


今回、初めて環境分野の学会に参加しましたが、研究機関だけでなく、企業や自治体など幅広い分野の方々が参加されており、多様な立場の方々と意見交換を行う貴重な機会となりました。普段の研究では接する機会の少ない自治体や製造メーカーの方々からもご意見をいただき、PFASの発生源や環境動態の解明に対する社会的な関心の高さを実感しました。また、プレスリリースや新聞、Web記事をご覧になり、本研究に興味を持って発表を聞きに来てくださった方が多くいらっしゃったことも大変印象的でした。特に、実環境試料への適用に対して多くの期待の声をいただいたことから、今後は実環境試料への応用をさらに進め、PFASの発生源解明や環境中での挙動解明に貢献できるよう研究を発展させていきたいと考えています。


最後に、本研究をご指導いただいた川島洋人先生、谷保佐知様(産業技術総合研究所)をはじめ、産業技術総合研究所および芝浦工業大学の研究室の皆様に、心より感謝申し上げます。


ps.長崎県を訪れるのは今回が初めてでしたが、歴史を感じる街並みが印象的で、学会期間中には長崎名物を存分に楽しむことができました。今回はあいにくの雨模様だったため、次回はぜひ晴れた長崎を訪れたいと思います。



★前原奏太さんのコメント

発表タイトルは「Orbitrap型質量分析計を用いたトリフルオロ酢酸の炭素安定同位体比分析法の検討」です。本研究では、近年環境中での検出頻度が増加し、その発生源や環境動態の解明が課題となっているトリフルオロ酢酸(TFA)を対象に、Orbitrap型質量分析計を用いた炭素安定同位体比分析法の検討を行いました。


測定条件を最適化した結果、安定した炭素安定同位体比測定が可能な条件を明らかにするとともに、複数メーカーのTFA試薬に適用したところ、いずれも良好な精度・確度で測定できることを確認しました。また、TFA分子内のCF 3 部位に着目した部位別安定同位体比分析(PSIA)の適用可能性についても検討し、分子内の炭素位置によって異なる同位体情報が得られる可能性が示されました。これらの成果は、今後TFAの発生源解析や環境動態の解明に活用できることが期待されます。


学会期間中には、川島先生をはじめ、多くの先生方や研究者の皆様と交流する機会にも恵まれました。研究内容だけでなく、研究への向き合い方や論文執筆の重要性についてのお話を伺い、大変勉強になりました。特に、先生方との会話の中で、研究における謝辞の重要性についてのお話が印象に残っています。研究は多くの方々の支えや協力によって成り立っており、研究に関わるすべての方への感謝の気持ちを忘れないことの大切さを改めて実感しました。今回の経験を今後の研究活動に生かし、環境中のTFAの発生源解明に貢献できるよう研究を進めていきたいと思います。


最後になりましたが、ご指導いただいている川島洋人先生をはじめ、共同研究を通じて多くのご助言をいただいた谷保佐知先生、日頃から研究活動を支えてくださっている研究室の皆様、特にポスター作成や印刷など研究活動を支えてくれた羽澤君、そして研究補助をしてくださっている多田里美さんに心より感謝申し上げます。また、大学院進学や研究活動を温かく支え、いつも応援してくれている両親にも心から感謝しています。



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