研究内容

LC/IRMSを用いた有機物質の安定同位体分析法の確立

2004年にThermo Fisher Scienrtific社によって液体クロマトグラフ安定同位体比質量分析計(LC/IRMS)が開発されました。しかし、現状、LC/IRMSは課題も多く、それらの課題解決のために、研究室では安定した分析手法の開発を目指し、一つひとつの部品の再選定から行うことで、長期的かつ安定した装置に改良することが出来ました。

改良したLC/IRMSを用いて、蜂蜜のグルコース、フルクトースなどの糖類、有機酸の炭素安定同位体比や、日本酒中のエタノール、グルコース、有機酸の炭素安定同位体比を用いた新たな異同識別法の開発を進めています。また、浮遊粒子状物質中に含まれる水溶性有機炭素の炭素安定同位体比の新たな分析法の開発も行っています。また欧州委員会からは、蜂蜜中の成分ごとの炭素安定同位体比の高精度分析法の開発で依頼され、バリデーションテストにも参加しました。現在、LC/IRMSの技術開発はドイツの研究グループと情報交換しながら、研究を進めています。

さらに、最近ではアミノ酸及び核酸の炭素安定同位体比分析の研究も進めています。


解説論文


原著論文